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草壁シトヒ
ブロガー
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Xのブロック廃止は結局いつから?「ブロック貫通」の新仕様と自己防衛策を解説

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X(旧Twitter)のブロック機能が大幅に変更され、多くのユーザーが戸惑いと不安を感じています。従来の「相手から自分の投稿が見えなくなる」という効果がなくなり、いわゆるブロック貫通状態になりました。この変更は、ユーザーの安全性やプライバシーに直結する重大な問題です。

私がこの記事で解説するのは、Xのブロック機能が具体的にいつから、どのように変わったのか、そしてなぜこのような変更が行われたのかという背景です。さらに、この新しい仕様の下で、私たちが自分の身を守るために今すぐできる具体的な自己防衛策を分かりやすく紹介します。

タップできる目次

Xのブロック機能はどう変わった?新旧仕様を徹底比較

Xのブロック機能は、2024年11月初旬から段階的に新しい仕様へと移行しました。この変更は「廃止」ではなく、機能の効力を意図的に弱める「改悪」と呼ぶべき内容です。

「ブロック貫通」の仕組みと影響

新しいブロック機能の最大の特徴は、相手をブロックしても、相手はあなたの公開投稿をこれまで通り閲覧できる点です。これが「ブロック貫通」と呼ばれる理由であり、ユーザー間の混乱を招いています。

新仕様でブロックした場合、防げるのは相手からの直接的なアクションのみです。具体的には、リプライ、いいね、リポスト、ダイレクトメッセージ(DM)、投稿へのタグ付け、リストへの追加などができなくなります。しかし、あなたのプロフィールや日々の投稿は相手のタイムラインに表示され、自由に閲覧されてしまいます。

新旧ブロックとミュート機能の違いを整理

今回の仕様変更を理解するためには、3つの機能の違いを正確に把握することが重要です。私がそれぞれの機能の違いを表にまとめました。

アクション旧ブロック機能新ブロック機能(ブロック貫通)ミュート機能
相手による公開投稿の閲覧防止許可許可
相手によるプロフィールの閲覧防止許可許可
相手からのリプライ/いいね/リポスト防止防止許可
相手からのDM送信防止防止許可
相手による投稿へのタグ付け防止防止許可
相手によるリストへの追加防止防止許可
自身のタイムラインへの相手投稿の表示防止防止防止

この表が示す通り、新ブロック機能の閲覧に関する効力はミュート機能と変わりません。相手からの干渉を防ぎたい場合は新ブロック、相手の投稿を見たくないだけならミュート、という使い分けが必要です。

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なぜブロック機能は変更されたのか?イーロン・マスク氏の思惑

この物議を醸す仕様変更は、Xのオーナーであるイーロン・マスク氏の強い意向が反映された結果です。その背景には、公に語られる理由と、ビジネス上の戦略的な狙いの両方が存在します。

表向きの理由|透明性の向上と制約なき言論

X社が公式に掲げる理由は「透明性の向上」です。旧来のブロック機能は、ブロックした側が相手の悪口を一方的に投稿しても、ブロックされた側はそれを知ることができない、という状況を生み出す可能性がありました。

新しい仕様では、ブロックされた側も投稿を閲覧できるため、自身への誹謗中傷がないかを確認し、必要であれば通報する機会が与えられる、というのがX社の主張です。マスク氏はXをあらゆる意見が衝突する「グローバルな公共広場」にすることを目指しており、ブロック機能はその理想を妨げる障壁と見なしていました。

私が分析する本当の狙い|エンゲージメントと収益の最大化

しかし、私が分析するに、この変更の裏にはより現実的なビジネス上の計算があります。それは、ユーザーエンゲージメントの最大化です。旧ブロック機能はユーザー間の対立を鎮静化させる効果があり、これはプラットフォームの滞在時間や広告表示回数を増やしたいXにとっては好ましくありません。

マスク氏はXを「対人戦(PvP)」と表現したことがあり、ユーザー間の論争や衝突をプラットフォームの活性化に必要な要素と捉えている節があります。閲覧の壁を取り払うことで、より多くの対立とインタラクションを生み出し、最終的に収益向上に繋げるという戦略的な意図が透けて見えます。

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「ブロック貫通」の危険性とユーザーへの深刻な影響

この仕様変更は、多くのユーザー、特にオンラインハラスメントやストーキングから身を守るためにブロック機能を利用してきた人々にとって、深刻な脅威となります。プラットフォームがユーザーの安全よりもエンゲージメントを優先した結果と言えます。

安全性の崩壊|ストーカーや嫌がらせのリスクが増大

これまでブロック機能は、悪意あるユーザーに対する「第一の防衛線」として機能していました。相手の視界から完全に消えることで、多くのカジュアルな嫌がらせを抑止する効果があったのです。

今回の変更でこの防衛線は事実上崩壊しました。加害者は被害者の投稿を容易に監視できるようになり、ストーキング行為が助長されるリスクが格段に高まります。これは、プラットフォームが加害者の行動を助長していると批判されても仕方のない状況です。

ユーザー離れの加速|代替SNSへの大移動

ユーザーの不満は、具体的な行動となって現れています。Xがブロック機能の変更を告知した後、競合する分散型SNSであるBlueskyは、わずか1日で50万人もの新規ユーザーを獲得しました。

Blueskyは、従来のTwitterと同様に相手からの閲覧を完全に遮断する強力なブロック機能を維持しています。この大量のユーザー移動は、多くの人々がプラットフォームを選ぶ上で、個人の安全を確保するツールをいかに重視しているかを明確に示しています。

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私たちが今すぐできる自己防衛策

プラットフォームが安全を提供してくれない以上、私たちは自らの手で対策を講じる必要があります。ここでは、新しい仕様の下で自分のアカウントを守るための具体的な方法を2つ紹介します。

最も確実な方法|アカウントを非公開(鍵垢)にする

特定の相手からの閲覧を完全に防ぐための、現在最も確実な方法は、アカウントを「非公開設定(通称・鍵垢)」にすることです。非公開にすれば、あなたが承認したフォロワー以外はあなたの投稿を一切見ることができません。

ただし、この方法には大きなデメリットもあります。クリエイターや公的な発信をしている人にとっては、不特定多数へのリーチが著しく制限されてしまいます。「公的な発信力」と「個人の安全」のどちらを優先するか、難しい選択を迫られることになります。

次善の策|新ブロックとミュートの戦略的使い分け

公開アカウントを維持しながら身を守るためには、弱体化された新ブロック機能とミュート機能を戦略的に組み合わせる必要があります。この2つの機能を正しく使い分けることが、新しいX環境での自衛の鍵となります。

以下に使い分けのポイントをまとめました。

  • 新ブロック機能を使うべきケース|相手からのリプライや「いいね」などの直接的な干渉(いわゆる「クソリプ」など)を防ぎたい場合。
  • ミュート機能を使うべきケース|相手の存在は気にならないが、その人の投稿を自分のタイムラインに表示させたくない場合。

安全確保の責任は、完全に私たちユーザー一人ひとりに委ねられました。これらの機能を駆使して、より複雑な自己管理を行っていく必要があります。

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まとめ

Xのブロック機能は2024年11月初旬から仕様が変更され、ブロックしても相手から投稿が見える「ブロック貫通」状態になりました。この変更は、透明性の向上を表向きの理由としつつ、エンゲージメント最大化というビジネス上の狙いがあると推測されます。

結果として、ユーザーの安全性は著しく低下し、ストーキングなどのリスクが増大しました。私たちユーザーは、アカウントの非公開化や、新ブロック機能とミュート機能の戦略的な使い分けといった自己防衛策を徹底することが不可欠です。

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